アカルイミライ
アカルイミライ
監督:黒沢 清
2003年 日本

オダギリジョー、浅野忠信、 藤竜也の3人の魅力あふれる男優、それに「主演」のクラゲ。
地味な映画ながらいろいろに読み解ける映画でした。
冒頭のオダギリジョーの「から揚げ小さいです」に彼の置かれている状況がわかり、オダギリを止めても社長がクラゲの水槽に手を入れてもなぜか止めない浅野に不思議さを、そして息子に「なんでも相談してよ」と言いながら大金を貸してといわれるととまどう藤に笑ってしまいます。
ラストをどう捕らえるのかは、それぞれによって違うのでしょうが、私はひょっとしてすべて夢幻だったのかという感じも持っています。
ただそれだと、「ここにいていいよ」の藤のつぶやいた直後、扇風機が止まってしまう説明にはなりませんね。

私のような中途半端な世代だと、社長があれこれ世話を焼いたり、彼の妻が「焼き豚自家製なのよ、スパイスがちがうでしょ」と言ってみたりする陳腐な会話は、日常生活の一部になっています。
その反面、そういう会話が嫌で席をはずす、若いオダギリのきもちもわからなくはないはないのですが。
で、やっぱり「きみたちのことが把握できたよ」と言ってみたくなる(!)。
浅野忠信の演技が、すらーっとの狂気を仄めかすのがとてもいいですね。
浅野はじょじょにオダギリに支配的になり、オダギリはそれに翻弄されていきます。
私はこの「仁村雄二」に無垢そのもの、オダギリが清潔感あふれるピュアな青年をうまく演じていることにも惹かれました。
そしてさえないオヤジ、藤竜也。
彼の「口がすべった、言っちゃったよ~」になんともこの役の暖かさを感じ、大人というのは彼のような人をいうのかもと思います。

始めキレがちのオダギリがおだやかになっていき、、のんびりと「いつか」と未来にゆだねることができるようになります。
逆におだやかだった藤の方が、「そんなに待っていられるか!」とクラゲを追って川に飛びこんでいきます。
浅野の狂気に揺れるオダギリ、ラスト狂う藤と思ったのですが、よくわかりません。
5回連続して見ました。
それでもなお、まだ見てみたい映画です。
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by a-tenar | 2006-01-06 21:36 | Movies

おいしいお酒と、すてきな何かと。
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