最後まで気になる
ビッグ・リバー
監督:船橋淳 
オダギリジョー、カヴィ・ラズ、クロエ・スナイダー
2005年 日本

それにまたまたオダギリがいい仕事していました。

旅人テッペイは、砂漠を一人で横断なんてことをする割には始めて出逢ったアリに人なつこい笑顔を見せ、一見誰とでもオープンになれるフレンドリーな男。

アリは、はるばるパキスタンから逃げられた妻を追っていく中年男。
ことばができないせいか、偏屈なのか、その辺うまく演じているカヴィ・ラズ。

トレーラー・ハウスにアル中の祖父と住むサラ。
すらりとした四肢とさらさら金髪をなびかせているけれど、暮らしはなんの希望も持てないプア・ホワイト。

ひょんなことから道連れになった3人は、いつしか相手の心を気遣う関係に。
巡り合えた妻から決定的な別れを告げられて呆然とするアリに、サラは手伝いができるかもと申し出る。
自暴自棄のアリをそっとしておくテッペイは、サラと一夜を共に。
このシーンは印象的で、ラブラブの恋人の会話ではないし誰とでも良かったという訳でもなく、と二人の中途半端な関係がよく出ているよう。
一夜を共にしたことでサラはテッペイに何かを期待し始める、女心だよテッペイくん。
「なんとなくそのきぶんになって」のそれ以上でもそれ以下でもない夜から、彼女が変わっていくのが重荷になっていくのは、そういうもんだろうねテッペイくん。
それがはたで見てればわかるけど、当人たちはわからない。
そこでさえないはずのアリが乗り出して・・・。

妻が逃げたのはおまえにも責任があるだろう、とアリに突きつけたテッペイは結局アリと同じに道を歩んでしまったかのよう。
おそらくもののはずみで「出てけ!」と追い出したら、本当にいなくなってみるとさみしくてつらくてかなわない、になって追いかける。
そしてサラは、自分から男たちを拾ったりたたき出したり。
最後はどうなるかわからないけれど、それはそれでサラは受け入れていくんだろうな、と私は思いました。

アメリカの田舎、というか荒涼とした風景は堪能しました。
人は人と関わっていなければ気楽にものんきにもなれるけれど、どうしてもそれではやっていけなくなって人と関わってしまう。
その関わりが思わぬ波紋を巻き起こし、うんざりしてまた一人になりたくなって。
そういう繰り返しが人生・・・?

そうそう、ファッションも見逃せません。
サラが着ている緑がかったGジャンは、まるでアレキサンダー・マックィーンのようにも思えますし、テッペイのぼろぼろのセーターはダーク・ビッケンバーグみたい。
気になって気になって。
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by a-tenar | 2006-06-28 19:31 | Movies

おいしいお酒と、すてきな何かと。
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