そして家族のもとへ
サオヤの月
監督・編集:藤川佳三
音楽=大熊ワタル
2004年 日本

シマウマ書房」で上映するチラシを見つけて、今日見てきました。もっと重い映画と思っていたのに、見終えた後なんだか私も区切りをつけたようなそんなきもちにさせられました。

始めの夫婦の諍いは、重いというより暗澹たるきもちに。
言った、言わない、の水掛け論に、気分が沸点に達するとなると不思議に沈黙になる現象など、これはうちの夫婦喧嘩かいな?と何度思ったことか。
これって夫婦でも言ってはいけないお約束の類のことじゃ・・・、
よその夫婦でも離婚がかかっている夫婦喧嘩では、そんなお約束を吹っ飛ばして罵りあうのありか、
そこで夫ひるむなよ~、
妻、何言っているのか私にもわかんないけどなんとなくきもちはわかる、
とか様々な感情が私も噴出してくるようでした。

合間合間の子どもたちがほっとする場面で、
この子たちの前でこんな風に罵りあうなんていけないよ、
と、まるで主人公の母のようにいさめてみたくなりましたが、
それってほんと、余計なお世話ですね。
私も子どもがあのくらいの時に、
家庭を安心できるような場所にするために巡らした柵が実は自分を閉じ込めている檻のように、
そして夫が自由に外の世界へ出入りしているのに、自分はここでことばすら理解できていない赤ん坊と一緒に閉じ込められている、
おむつを変えておっぱいやって日が暮れて、
こうして私の時間は消費されていく。
子どもが育ったら今度は老人介護がふりかかる、
夫の親と私の親と。
そうして私は一生人のおしめを変えて、
雑巾を持って走り回り、
大量の洗濯をしては干して取り込んで、
飯の支度で終わると思った頃の絶望感を思い出しました。

今はその柵はなくなったのか?
そして今の私は自由で、幸せか?
とえいば、子どもが成長した分おおいなる誇りがある反面、あの頃からは考えられないところに来てしまったという感想も持ちました。

彼女の混乱もわかるような気がするし、主人公の泣ける思いもまたわかるような気もしました。
夫婦喧嘩を映像にしたことが、なんだかすごい発想だと感心もしました。

本当のあなたはお調子者だよ。
でもカメラで撮っているのにお調子者やれないだろう、そうだよおれはお調子者だけど、出さないようにしてきたんだ。
出せばいいんだよ。

会話が噛み合ってきたと思いきや、復縁話で「なんでまたこの状態になっちゃうわけ?」。

傍から見たらこのカップル、理想的だと思うけどそう思わされているのか、その役割を演じているだけなのか、本当のところなんて誰もわかんない?
わかんない・・・
そう思いながら、こちらへ来ていた監督との夕食会に後ろ髪の思いで夕食のため、家族のもとへ戻りました。
まだ、戻る家族があった・・・。
いつもプチ家出とか、放浪癖を抑える私がついそう思ったのでした。
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by a-tenar | 2006-10-28 20:50 | Movies

おいしいお酒と、すてきな何かと。
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