バカかもしれないけど
マリー・アントワネット
監督 : ソフィア・コッポラ
原作 : アントニア・フレイザー
出演 : キルスティン・ダンスト 、 ジェイソン・シュワルツ 、 ジュディ・デイヴィス
2006年 アメリカ

前評判に比べ、ガーリー過ぎる、たいしたことなかったという評判も高くなったので期待せずに行ったら、まあまあかな。
お嬢様というか、お姫様育ちの彼女にあれ以上どうしろっていうのか?と見ていました。
オーストリアの彼女の実家では、女帝マリア・テレジアの下厳しい躾は受けてきたでしょうが、のびのびと過ごしたことでしょう。
でもフランスは儀式、格式で、およそ人間性には乏しい宮廷に独りぼっちで投げ出され、夫はいい人優しい人だけど構ってくれず。
そのうち厳格を絵で描いたような母までが、
「夫を優しくその気にさせなさい」
「そのままのチャーミングさを活かして、夫を責めることなく成就しなさい」
なんて手紙のたびに書いてくる。
処女妻には訳わかんないでしょう、こりゃ。
で、ピンク、ピンク、ピンク。
ドレス羽飾りに靴、お菓子に賭博。

私も前半のバカ騒ぎはだれました。
でもだんだんダイアナ妃に重なり、雅子妃にも重なっていったんです。
仕える者たちの面子ばかり先に立ち、常に人の視線とおしゃべりに曝される非人間的な世界でどうしたら正気を保つことができます?

彼女はバカだったかもしれません。
でもキルスティン・ダンスト演じるマリー・アントワネットは、卑怯でも臆病でもなかった。
ベルサイユ襲撃は、王家の暮す一角まで(いわば「大奥」まで)暴徒の侵入を許したのですから、それはそれは大変なクーデターだったのに違いないんです。
「プリティ・イン・ピンク」していたオーストリア大公女にしてフランス王妃となった女には、信じられないほど荒々しい剥きだしの敵意の中に放り込まれたのだと思います。
その中で彼女は自分が最善と思える道を模索し、選択して死んでいった。
結果的には哀れだったかもしれませんが、それ以上の選択なんてあったんでしょうか。
第三者的に見ればもっと~すれば、ってことはあるけど誰しも自分の人生何が起こるかなんてわかってはいない。
夫ルイだって、君主としては無能だったかもしれない。
その彼にしたって、未だどの祖先も体験したことのない未曾有の危機に立ち向かい、精一杯妻子を守ろうと最善を尽くしたんだと思います。
そういうささやかな家族、滅んでいった王家の物語としてならこの映画はOKなんじゃないでしょうか。
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by a-tenar | 2007-02-25 22:14 | Movies

おいしいお酒と、すてきな何かと。
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