クールな男、賢い王
ファラオの墓
竹宮 恵子 1974年~1976年

ふらっと訪れた温泉のロビーの本棚でみつけました。
1巻だけでしたけど、あまりの懐かしさに借りて読みました。
このマンガを始めて読んだのは、中学生の時。
本屋で立ち読みし、お小遣いを握りしめて1冊ずつ買っていきました。
それほど夢中になったのに、竹宮さん独特の匂いというか作風に少し違和感があったのも事実。
今読んでみると、その違和感は感じなくて職人芸みたいなものを感じました。

その後の細かいエピソードは覚えていないんですが・・・。
前半の王子サリオキスの苦難は、これでもかこれでもか、なんですがこれも後で隣国やら民達からも王として認められる力量の持ち主になることを思えばおさまるというか。
気楽な次男坊が甘ったれた考えを捨てざるを得ないところなど、どこかの元首相に読ませたい(?)
一方意味もなく隣国に攻め入り滅ぼした、と思われる蛇王スネフェルは、王としての器量を持ちながら父王を慕う重臣達から認められず、破滅の道を突き進んでいきます。
その道筋には、サリオキスの生き別れた妹ナイルキア姫が。
その切ない恋物語と、スネフェル王の婚約者アンケスエン姫のひっそりとしたサリオキスへの思い、サリオキス王子の支援者アビドス王の愛娘、アウラ・メサ姫の明るい恋など様々な思いが生き生きと描かれます。
また脇役の大人たちがしぶ~く光る。
ナイルキア姫を敵国の王女と知らず引き取ったメネプ神官。
先王の横恋慕により家族から生木を引き裂くようにして連れてこられたメリエト皇太后。
そのためか、生まれてきたスネフェルに愛を注ぐことができずに、将来の悲劇を招くことになります。
些細な選択から、一生を左右するようなできごとまで、それぞれの人生がその場その時に交わり、また離れていく。
やっぱりサリオキスは、クールというか情に左右されず賢く生きるところが私にはちょっといただけないんだけど、恋人じゃなくて国を治めるリーダーならいいか、と思った次第です。b0006210_21102293.jpg
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by a-tenar | 2007-09-11 20:33 |

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